今回も、「節税」についてです。
前回の法人保険の活用方法において、こんな疑問が浮かんだ方もいらっしゃると思います。
法人保険の活用において、解約時に発生する「解約返戻金(≒簿外資産)」に関しては、「損金」で計上していた部分は解約時には「益金」となるので、その部分には「課税」されることになる。だから結局は「課税の繰り延べ」に過ぎないのではないか?ということです。
確かに、その通りです。しかし、中小企業にとっての「税の繰り延べ」は、本当に会社のメリットにはならないのでしょうか?
私が考えるに、少なくとも2つのメリットがあると考えます。
まず1つ目には、会社に「利益の平準化」をもたらせます。
高度成長期のように、毎年の成長が期待出来た時代は、さほどのメリットでは無かったでしょう。
しかし、昨今の先行きが不透明な時代において、中小企業にとって利益を分散し調整する機能は、かなりのメリットがあるように思います。
もし、ある期に税金を多く納めたとしても、赤字になった期には、納めた税金を返金してくれる制度があるなら、儲かった期に多くの税金を払うことに対するためらいは、少しは軽減されることでしょう。
でも、現実はそうではなく、儲かった期にはドカンと取られ、赤字の期には知らん顔・・。
これが現実ではないでしょうか。
それであれば、この利益を調整する調整弁の働きをすることにメリットがあるはずです。
次に2つ目には、保険解約時の「出口」対策さえシッカリとしておけば、繰り延べた税金を再び「損金」として処理することも可能なことです。
加入(「入口」)時に、これで安心だとなるのではなく、計画的な事業計画(資金計画)が最も重要であり、キャッシュアウト(事業投資など)する時期に、キャッシュイン(解約)するように計画的に加入することが大切です。
例えば、以下のような点に注意することが重要です。
・ ご自身の退職時期と退職金額を計画する
・ 従業員の年齢に偏りがある場合、その従業員の退職時期(キャッシュアウト時期)をシミュレーションする
・ 設備投資の投資金額と解約時期をリンクさせる
・ 新規事業の資金計画と解約時期をリンクさせる
・ 人材採用計画と解約時期をリンクさせる
このことから、法人保険を活用する最も重要なポイントは、「入口」と「出口」をしっかりシミュレーションした上で、効果的な保険商品を活用するという事です。(その他の金融商品を活用する場合も同様です。)
私たちは、様々な角度から中小企業をサポートさせて頂いている会社です。 生命保険を活用した効果的な「節税」をご検討の方は、今すぐご相談下さい。